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更新日:2024年5月2日
「鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律」第4条第1項に基づき、大和村鳥獣被害防止計画を策定しましたので、同法第4条第9項により公表します。
計画作成年度:令和5年度
計画主体:大和村
対象鳥獣 | イノシシ・カラス・アマミノクロウサギ |
計画期間 | 令和6年度~令和8年度 |
対象地域 | 鹿児島県大島郡大和村 |
鳥獣の種類 |
被害の現状 | |
品目 | 被害数値 | |
イノシシ |
果樹(タンカン、スモモ等) 野菜類(さといも等) イモ類(サツマイモ等) |
3.31ha/3,345千円 0.21ha/236千円 0.47ha/394千円 計3.99ha/3,974千円 |
カラス | 果樹(タンカン、ポンカン) | 1.5ha/1,740千円 |
アマミノクロウサギ |
果樹(タンカン) イモ類(サツマイモ) |
5.0ha/5,800千円 1.2h/1,003千円 計6.2ha/6,803千円 |
合計 | 11.69ha/12,518千円 |
注意:四捨五入の関係で、計と内訳の計が一致しない場合がある。
イノシシによる被害は増加傾向にあり、特に9月から10月のイモ類や12月から3月にかけての果樹被害が中心である。特に山間部の果樹(タンカン)収穫期に被害が集中しているため、収量の減少になっている。経済的損失が大きいため、生産意欲の減退につながっている。
また、これまで目撃情報が無かった地域でもイノシシが目撃され、個体数が増えているものと考えられる。侵入防止柵の整備を計画的に進めているが、未整備地区への被害が拡大していることから被害防止対策が急務の課題である。
カラスによる被害については、収穫期の果樹が中心であり増加傾向にある。特に山間部の果樹(タンカン)に被害が多く集中している。収穫期の被害は、イノシシによる被害もあることから、経済損失は大きく、生産意欲の減退となっている。カラスの個体数は増加していると考えられるものの、捕獲頭数が伸びず被害が拡大していくと考えられるため、被害防止対策が急務の課題である。
アマミノクロウサギによる被害は、これまで潜在的に存在していたものの、特別天然記念物であることなどを理由に、具体的な対策を講じていなかった。天敵であるマングースの防除事業により個体数が回復傾向にある。アマミノクロウサギによる被害は、10月から3月にかけて果樹(タンカン)の幼木から成木を中心に見られ、その他にも防風樹等の被害が見られる。
対策を講じているものの個体数の増加により幼木の食害が多く見られるため、規模拡大志向農家の生産意欲の減退にもつながっており、被害防止対策が急務の課題である。
指標 | 現状値(令和4年度) | 目標値(令和8年度) |
イノシシ |
被害面積3.99ha 被害金額3,974千円 |
被害面積2.8ha 被害金額2,782千円 |
カラス |
被害面積1.5ha 被害金額1,740千円 |
被害面積1.05ha 被害金額1,218千円 |
アマミノクロウサギ |
被害面積6.2ha 被害金額6,803千円 |
被害面積4.34ha 被害金額4,762千円 |
合計 |
被害面積11.69ha 被害金額12,518千円 |
被害面積8.19ha 被害金額8,762千円 |
四捨五入の関係で、計と内訳の計が一致しない場合がある。
従来講じてきた被害防止対策 | 課題 | |
捕獲等に関する取組 |
イノシシについては、猟友会と大和村鳥獣被害防止対策協議会が連携して、銃器及び箱わな等による捕獲を実施した。また、緊急捕獲活動支援事業を活用し、捕獲活動に取り組んだ。カラスについては、捕獲器を3ヶ所に整備し、管理及び捕獲後の処理を猟友員2人に委託している。令和5年度に老朽化した捕獲器の取り替えを行い、捕獲活動の強化を図る。 鳥獣被害防止対策事業 令和2年、カラス捕獲器1基、センサーカメラ1台 令和3年、センサーカメラ2台 令和4年、カラス捕獲器1基、センサーカメラ1台 令和5年、カラス捕獲器1基 |
猟友会員の高齢化により、獲従事者が減少していることから、今後、捕獲従事者の確保・育成に努める必要がある。 |
防護柵の設置等に関する取組 |
鳥獣被害対策実践事業により、侵入防止柵の整備を進めている。 鳥獣被害対策実践事業 令和2年、鳥獣侵入防止柵(大和浜地区2,300m) 令和3年、鳥獣侵入防止柵(思勝・大金久地区1,880m) 令和4年、鳥獣侵入防止柵(福元地区2,200m) 令和5年、鳥獣侵入防止柵(福元地区3,700m) |
過去に整備した防止柵の適正な管理が今後必要である。 また、未整備地区での被害が発生していることから、引き続き金網の整備が必要である。 アマミノクロウサギについては、被害防止実証を踏まえて整備した金網柵の効果的検証を行う必要がある。 |
生息環境管理その他の取組 | 鳥獣被害状況箇所へのセンサーカメラ設置して調査を実施。 | 鳥獣の習性で、環境省及び専門家と協議を行い、有効な鳥獣対策を図る。 |
鳥獣被害対策実践事業や県営農地環境整備事業等の周知を図るなど、侵入防止柵の未整備地区における推進を図る。
また、有害鳥獣を寄せ付けない環境づくりに努めるほか、侵入防止柵の整備された地区においては、集落及び生産組織等に適正な管理を指導するなど、維持管理を徹底して行う。
アマミノクロウサギについては,国の特別天然記念物であることから、関係機関と連携を密にし、被害防止の推進を図る。
捕獲については,アマミノクロウサギを除く。
被害情報や目撃情報を基に、鳥獣被害対策実施隊にて調査を行い、地元猟友会と連携し、イノシシの捕獲を実施する。(大和村猟友会27人)
カラスについては、捕獲箱の管理をわな猟免許所持者1人に委託し、捕獲を実施する。
年度 | 対象鳥獣 | 取組内容 |
令和6年度 |
イノシシ カラス |
|
令和7年度 |
イノシシ カラス |
|
令和8年度 |
イノシシ カラス |
|
捕獲計画数等の設定の考え方
イノシシの捕獲実績は、令和2年度124頭、令和3年度63頭、令和4年度94頭となっており、増加傾向にある。捕獲は、銃器・わなにより年間を通して実施する。また、農作物への食害は、これまで被害の少なかった集落でも増加していることから、捕獲計画数を300頭に設定し、被害軽減に努める。
カラスの捕獲実績は、令和2年度478羽、令和3年度338羽、令和4年度93羽となっている。捕獲は、捕獲器・銃器等により年間を通して実施する。被害は増加傾向にあり、広範囲で発生していることから、捕獲計画数を600羽に設定し、被害軽減に努める。
対象鳥獣 |
捕獲計画数等 | ||
令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度 | |
イノシシ | 300 | 300 | 300 |
カラス | 600 | 600 | 600 |
狩猟免許取得者の確保・育成を推進し、イノシシを対象に農作物への被害軽減に向けて有害鳥獣捕獲を行う。わな等の捕獲手段については、箱わな・くくりわなを使用し、被害状況や目撃情報に併せて捕獲を実施する。カラスについては、捕獲箱3基により年間を通して捕獲を行う。対象区域は、大和村全域とする。
該当なし
対象鳥獣は該当なし
対象鳥獣 |
整備内容 | ||
令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度 | |
イノシシ アマミノクロウサギ |
鳥獣被害対策実践事業 金網柵:3,000m 村単独事業 金網柵:200m |
鳥獣被害対策実践事業 金網柵:3,000m 村単独事業 金網柵:200m |
鳥獣被害対策実践事業 金網柵:3,000m 村単独事業 金網柵:200m |
対象鳥獣 |
取組内容 | ||
令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度 | |
イノシシ カラス アマミノクロウサギ |
地域において、現地研修会等を開催し、荒廃農地の解消や下草払いに取り組むなど、野生鳥獣を近づけないような取組を普及・啓発するほか、関係機関一体となった体制の整備を目指す。 整備済みの侵入防止柵の効果を高めるため、集落の管理状況を確認し、適切な管理を指導する。 整備された防止柵は、集落及び生産組織等で、徹底して維持管理を行う。(重点推進集落:福元(戸円)地区) 関係機関と情報共有し、一体となった体制整備を図ることで、効果的な被害防止に努める。(重点推進集落:福元(戸円)地区) |
地域において、現地研修会等を開催し、荒廃農地の解消や下草払いに取り組むなど、野生鳥獣を近づけないような取組を普及・啓発するほか、関係機関一体となった体制の整備を目指す。 また、整備済みの侵入防止柵の効果を高めるため、引き続き、集落での適切な管理指導する。整備された防止柵は、集落及び生産組織等で、徹底して維持管理を行う。(重点推進集落:福元(大棚)地区) |
地域において、現地研修会等を開催し、荒廃農地の解消や下草払いに取り組むなど、野生鳥獣を近づけないような取組を普及・啓発するほか、関係機関一体となった体制の整備を目指す。 また、整備済みの侵入防止柵の効果を高めるため、引き続き、集落での適切な管理指導する。整備された防止柵は、集落及び生産組織等で、徹底して維持管理を行う。(重点推進集落:福元(大金久)地区) |
年度 | 対象鳥獣 | 取り組み内容 |
令和6年度 |
イノシシ、カラス、アマミノクロウサギ |
鳥獣の習性で、環境省及び専門家と協議を行い、有効な鳥獣対策を図る |
令和7年度 | 同上 | 同上 |
令和8年度 | 同上 | 同上 |
関係機関等の名称 | 役割 |
大和村産業振興課 | 有害鳥獣捕獲依頼及び連絡調整 |
大和村鳥獣被害防止対策実施隊 | 有害鳥獣の捕獲や被害発生等の情報提供 |
大和村猟友会 | 有害鳥獣の捕獲や被害発生等の情報提供 |
環境省奄美野生生物センター | 天然記念物錯誤捕獲の処置や情報提供 |
大和村教育委員会 |
天然記念物錯誤捕獲の処置及び滅失報告 |
イノシシについては、捕獲後速やかに自家消費または埋設処分を行う。また、カラスについては、埋設処分を行う。
注意:適切な処理施設での焼却、捕獲等をした現場での埋設等、捕獲等をした鳥獣の処理方法について記入する。
食品 | 食肉販売予定 |
ペットフード | なし |
皮革 | なし |
その他(油脂、骨製品、角製品、動物園等でのと体給餌、学術研究等) |
なし |
令和6年度から、整備検討委員会を立ち上げ、他の処理加工施設も視察研修しながら、処理加工施設整備に向けた検討を進める。
衛生管理の有する人材育成を行い、処理加工に携わる者の資質の向上を図るために、処理施設の見学や研修等を行う予定
協議会の名称は、大和村鳥獣被害防止対策協議会です。
構成機関の名称 | 役割 |
大和村産業振興課 | 事務局を担当し、協議会に関する連絡調整と鳥獣捕獲に関する指導を行う。 |
大和村事務嘱託員会 | 集落の被害情報収集及び提供を行う。 |
大和村猟友会 | 有害鳥獣関連情報の提供と有害鳥獣捕獲活動を実施する。 |
あまみ農業協同組合大島事業本部 | 対象地域を巡回し、営農指導・情報提供、鳥獣捕獲に関する指導を行う。 |
大和村農業委員会 |
農家の被害情報収集及び提供を行う。 |
あまみ大島森林組合は、集落の被害状況,目撃情報を協議会へ報告する。
鹿児島県(大島支庁)農林水産部は、有害鳥獣関連の情報提供並びに被害防止技術の情報提供及び技術指導を行う。
設置年月日:平成24年3月30日(民間隊員設置:平成29年2月20日)
構成:村職員6人(うち狩猟免許保持者1人)民間隊員1人(猟友会)
活動内容:被害発生箇所の調査や見回り、捕獲等を通じた鳥獣被害の軽減対策を図る。
被害防止技術等の向上を図るため、関係機関と連携を密に行い実施体制を強化する。
また、担い手育成の観点から、狩猟免許取得者への講習会費用の助成等の支援を行う。
関係機関全体で情報を共有するため、有識者による生態調査や効果的な対策を講じるために被害防止実証試験を行うなど、定期的な研修会を開催し、広く普及・啓発を図る。
計画作成年度 | 公表年月日 |
平成23年度 | 平成24年4月1日 |
平成26年度 | 平成27年4月1日 |
平成29年度 | 平成30年4月1日 |
令和2年度 | 令和3年4月1日 |
令和5年度 | 令和6年4月1日 |
担当部署名:鹿児島県大島郡大和村役場産業振興課
所在地:鹿児島県大島郡大和村大和浜100番地
電話番号:0997-57-2111(内線161)
ファックス:0997-57-2957
メールアドレス:sangyo@vill.yamato.lg.jp
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