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更新日:2023年8月17日

8月下旬から9月上旬までの農作物に対する台風対策

1.普通期水稲

事前対策

  • 排水路等を点検・整備し、長時間の冠水、滞水防止に努める。
  • できるだけ深水にする。

事後対策

  • 冠水した水田は、速やかに排水し、新しい用水に入れ替える。
  • 水田や用排水路等の土砂、木切れ等は、できるだけ早く取り除き、水管理に支障
    がないようにする。
  • 高潮などで海水が流入した水田は、速やかに排水し、かけ流しを行う。
  • 病害虫(ウンカ類,いもち病,白葉枯病)の発生に注意し、必要に応じて防除を
    行う。

2.畑作共通

事前対策

  • 排水溝を整備し、滞水防止に努める。


事後対策

  • 滞水したほ場は、速やかに排水する。
  • 潮風害が懸念される場合、散水施設のあるほ場では、台風通過後、できるだけ速やかに散水する。

3.さつまいも

事後対策

  • 畦の土が流出したほ場は、土寄せや追肥を行う。

4.さとうきび

事後対策

  • 株元が露出したり倒伏した株は、可能であれば引き起こし、必要に応じて追肥や土寄せを行う。
  • 新植夏植えでは、苗が流出したら補植する。また、埋没したら芽掘りを速やかに行う。

5.大豆

事後対策

  • 株元の土が洗い流された場合は、土寄せを行う。

6.野菜

事前対策

  • 防風垣,防風ネット等の補強を行い、強風による被害を最小限に食い止める。特に風圧のかかる両端は重点的に補強する。
  • 収穫期に近い野菜は、収穫する。
  • 育苗中の苗は,安全な場所(室内等)に持ち込むか、べた掛け資材とトンネル用ポール等を用いて浮かし掛けをし、周囲はしっかり固定する。べた掛け資材などの設置については、できるだけ低く設置した方が良いが、強風で苗を傷つけないように留意する。
  • つる性のきゅうり、にがうり等は,「つる下げ」を行い、べた掛け資材等で被覆し、しっかり固定する。「つる下げ」ができない場合は、支柱やネットが倒れないように、しっかりと固定する。
  • ピーマン、ナス等定植直後のものは、支柱から取り外して株を倒せる場合は倒し、倒せない場合はできるだけ低くして、被覆資材等で上から押さえ、しっかりと固定する。
  • かぼちゃ、豆類(そらまめ等)、葉根菜類(キャベツ等)は、可能であればべた掛け資材で被覆する。
  • 根深ねぎは、土寄せやテープ等を張り、茎葉の折損,倒伏を防ぐ。
  • さといも(大吉)の早植マルチ栽培で倒伏が懸念される場合は、茎葉を切断する。
  • いちごは、べた掛け資材等で被覆固定し、茎葉の傷みを軽減する。

事後対策

  • 台風通過後、速やかに排水を行う。特に高温期は、長時間滞水しないように注意する。
  • 被覆資材等は、直ちに除去する。
  • 茎葉の折損部からの病害侵入を防ぐため、直ちに殺菌剤の散布を行う
  • 草勢の回復を図るため、葉面散布または化成肥料による追肥を行う。
  • 室内に持ち込んだ苗は、速やかに外へ持ち出して広げる。
  • 強風によりはがれた土壌消毒用の被覆資材は、速やかに張り直す。
  • にがうり、きゅうり等で「つる下げ」を行ったものは、台風通過後,速やかに「つる上げ」を行う。

7.花き


事前対策

  • 定植直後の草丈の低いものは、べた掛け資材で被覆固定する
  • 仕立て直しが可能な花き類は、フラワーネットや支柱を外し,剪定するか倒伏させて,べた掛け資材で被覆固定する。
  • 収穫直前の切り花は,台風接近の様子を見て,やや硬めでも収穫する。
  • 鉢物類は鉢を寄せ,べた掛け資材で被覆固定する。大鉢は同一方向に倒す。
  • 露地電照栽培やビニル除去後の施設栽培では,電照用の電球を外す。
  • 母株は,可能な限り採穂・冷蔵する。残った株は防風ネットやべた掛け資材で被覆し,しっかり固定する。
  • 露地のキク等は,支柱を補強(打ち込み直し,本数増加)し,フラワーネットがずれ落ちないよう支柱に固定する。

事後対策

  • 生育中の花き類で倒伏したものは,風が弱まり次第,直ちに株を立て直しを行う。
  • 仕立て直しが可能な花き類は,整枝や株の切り戻しを行い,草勢の回復を待つ。
  • 株に泥が付着している場合は,速やかに水で泥を洗い流す。
  • 茎葉の折損部からの病害侵入を防ぐため,直ちに殺菌剤の散布を行う。
  • ビニルや遮光資材を被覆し,強い光や降雨から植物を守る。
  • マルチ栽培で滞水したほ場では,マルチのサイドをめくり上げ,土壌の乾燥を促す。
  • 外した電球を速やかに取り付け,電照やタイマー,冷蔵庫など電気設備の再点検を行う。
  • 鉢物類は,被覆固定したべた掛け資材を外し,もとの位置に戻すとともに,倒した鉢は速やかに起こす。
  • 露地のキク・ソリダゴ等は,軽く中耕・土寄せを行い,薄めの液肥を施用する。

8.果樹

事前対策

  • 防風樹や防風施設の点検・整備を行う。
  • 幼木や若木は倒伏しやすいので,支柱を立てて補強する。
  • 高接ぎ樹等は接ぎ木部から裂けやすいので,支柱に誘引する。
  • 病害発生の懸念がある場合は,予防散布を行う。
  • マンゴーやハウスミカンでは,ハウスバンド等の締め直しやビニルの補修を行い, ハウス全体をしっかり固定して,ハウス内に雨水が流入しないように対策を行う。また,事前に天井ビニルを外す場合,大量の水がほ場内に滞水しないように,徹底した排水対策を行う。

事後対策

  • 倒伏樹は速やかに起こし,株元に土入れして再倒伏を防ぐ。
  • 枝裂けや枝折れした場合は,切除して癒合剤を塗布する。
  • 病害発生の懸念がある場合は,台風通過後,速やかに薬剤散布を行う。
  • 樹勢低下が懸念される場合は,樹勢回復を図るために液肥の葉面散布を行う。

9.茶

事前対策

  • 茶園に防風ネットを設置している場合は,保守・点検を行う。
  • 幼木園では折損や倒伏等を防ぐため,状況に応じて徒長枝を剪除する。
  • 防霜ファンを固定するための支線等を外している場合は,元に戻す。
  • 製茶工場の電気施設及びガス・重油保管施設は,電源や元栓を確認する。また,出入り口や窓の戸締まりを徹底し,煙突や排気口・換気扇等の補強・整備を行うとともに,工場内を見回り,電子機器等が濡れないよう対策を行う。

事後対策

  • 生育ステージで芽が柔らかいほ場は,殺菌剤の散布を行う。
  • 大雨で肥料が流亡している可能性があるほ場は,再度,施肥を行う。
  • 幼木園で,株元の土が流亡したり,茶樹が横倒しになっている場合は,速やかに土寄せを行って踏み固める。また,欠株が生じた場合は,秋以降に補植を行う。

10.葉たばこ

事前対策

  • 乾葉の保管場所の点検を行うとともに,乾葉にシート等を被覆する。

事後対策

  • 乾葉の保管場所の点検を行うとともに,濡れた乾葉がある場合は,仕分けをして再乾燥する。

11.畜産

事前対策

  • 畜舎の補強や,物が飛散しないように格納,固定する。
  • 畜舎周辺の排水溝の清掃,点検を早めに行う。
  • 給餌,搾乳,通風,換気等電力施設・機械を利用しているところは,停電が懸念されるので発電機を準備する。
  • トウモロコシ・ソルガム等刈取適期に近い作物は,事前に刈り取る。

事後対策

  • 台風通過後は,ただちに畜舎内外の排水をして消毒する。
  • 今後も生育が見込まれるトウモロコシ,ソルガム等は,ほ場の排水を行い追肥を行う。
  • 折損・倒伏したトウモロコシ,ソルガム等は,早めに刈り取り,ソルガムは再生を早め,トウモロコシは次の作付を急ぐ。

12.園芸作物のハウス等農業施設の保護

 事前対策

  • 防風垣や防風ネットの設置と補強を行う。
  • ハウスは,杭の補強とハウスバンドの締め直しを行い,ビニルの破れた箇所は補修し,ハウス全体をしっかり固定する。また,強風が懸念される場合は,ビニルを剥ぎ取り,作物は防風ネット等でべた掛けを行い,保護に努める。
  • 果樹の防鳥・防蛾用施設(忌避灯・ネットの被覆)の補強は,張力専用線を用い,中柱の補充と周囲線の補強を行う。

事後対策

  • 台風通過後は,直ちにハウス等農業施設周辺を見回り,異常がないか確認する。
  • 強風でゆるんだハウスバンド等は締め直し,ビニルの破損は張り替えるか,補修する。
  • 作物を保護していた防風ネット等は取り外す。

お問い合わせ

大和村役場

〒894-3192 鹿児島県大島郡大和村大和浜100番地

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