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更新日:2018年4月5日

平成30年度施政方針

 平成30年第1回大和村議会定例会において、平成30年度大和村の施政方針演説が行われました。演説の全文を掲載しています。

村政に対する所信

 本日ここに、平成30年度の予算並びに諸議案をご審議いただくにあたり、村政に対する所信を明らかにするとともに、主要施策と予算の概要を申し上げまして、一般会計並びに各特別会計予算の提案理由とさせて頂きますので、議会並びに村民各位のご理解と、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

財政状況

 それではまず、本村を取り巻く財政状況について申し上げます。

 本村の財政運営に大きな影響を与える国の平成30年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針においては、「経済財政運営と改革の基本方針2017」を踏まえ、引き続き、「経済財政運営と改革の基本方針2015」で示された「経済・財政再生計画」の枠組みの下、手を緩めることなく本格的な歳出改革に取り組み、歳出全般にわたり、平成25年度予算から平成29年度予算までの政府の歳出改革の取り組みを強化するとともに、施策の優先順位を洗い直し、無駄を徹底して排除しつつ、予算の中身を大胆に重点化することが示されたところであります。

 また、「経済・財政再生計画」では、平成32年度の基礎的財政収支黒字化という財政健全化目標を堅持し、国の一般歳出については、増加を前提とせず歳出改革に取り組み、地方においても、国の取り組みと基調を合わせ、特に改革の重点分野として歳出の効率化などに取り組むこととされております。このような方針に基づいて編成された平成30年度の国の一般会計予算の規模は、前年度対比2千581億円増の、97兆7千128億円で、基礎的財政収支対象経費は74兆4千108億円となっております。

 鹿児島県においては、扶助費の増加や公債費が高水準で推移するなど厳しい状況の中、行財政改革推進プロジェクトチームを中心として、事務事業の見直しをはじめとする歳入・歳出両面にわたる徹底した行財政改革に取り組んだ結果、平成30年度においても財源不足の生じない予算編成が実現できたところであります。

 臨時財政対策債などを除いた本県独自に発行する県債残高は、着実に減少しているものの、公債費については、引き続き高水準で推移することが見込まれているところであり、今後一層の高齢化の進行や社会保障制度の改革により、扶助費が引き続き増加する傾向にあることから、今後も、歳出改革等を着実に推進し、経済再生と財政健全化の双方の実現に向けて取り組むこととしているところであります。

基本方針 

 それでは、平成30年度、本村の行財政の基本方針について申しあげます。平成30年度は、大和村制施行110周年の記念すべき年にあたります。記念すべき年にふさわしく、本村が大きく飛躍する年になりますよう、各種事業に取り組んで参りたいと考えております。

 「大和村まち・ひと・しごと創生総合戦略」の基本目標である、「大和村の特徴を活かした働きがいのある就業の場を創出する」、「大和村の魅力を発揮し、新しいひとの流れをつくる」、「若い世代が安心して結婚・出産・子育てを楽しめる環境をつくる」、「全ての村民が主人公となり、やりがい・生きがいを感じる地域をつくる」の4つの基本目標が、少しでも実現できるよう努力して参りたいと思います。

 本村も、近年の大型事業の実施等により、県同様に厳しい財政状況ではございますが、これまで、「自然と共生し、安心して住みよい村づくり」を基本理念に、諸施策を推進して参りました。しかし、依然として約82パーセントを依存財源に頼らなければならない財政状況下であるため、国の地方財政対策に留意して予算編成を行ったところであります。本村の歳入の52.8パーセントを占める地方交付税においては、平成23年度以降は減少傾向にあり、国の動向は不透明な状況にありますので、今後も財政運営は厳しい状況が続くものと予想しております。

 しかし、限られた財源のなかで行政サービスを維持しつつ、村民の福祉の向上を図ることを第一に、鹿児島県との人事交流や一部事務組合等への職員派遣、各種研修会の開催を行うなど、人材育成に努め職員の資質向上を図りながら、全職員が「最小の経費で最大の効果」を念頭におき、より効率的な行政を進めるために、

  • 行財政改革の推進
  • 農林水産業の振興による雇用創出と販路の確立による村の活性化対策
  • 観光振興による交流人口の拡大
  • 企業誘致と定住促進対策の拡充
  • 子育て支援の推進
  • 道路交通網、情報通信網、生活環境の整備促進
  • 安全・安心な大和村づくり

 以上、7つの基本方針を定め予算編成を行いました。

予算概要

 次に、予算の概要について申し上げます。

 一般会計の予算総額は、前年度当初予算とほぼ同額の、26億3千287万1千円となりました。主な内容といたしまして、歳入におきましては、地方交付税、国庫支出金、村債、県支出金、繰入金で歳入総額の約9割にあたる23億4百15万2千円を見込みました。

 歳出におきましては、大棚名音線道路改良事業等の投資的経費に前年度対比150万円増額の、5億6千437万8千円を計上いたしました。また、子育て支援対策や、定住促進対策を充実・拡充して予算計上するほか、村民に身近な生活基盤の整備や扶助費等については財政上可能な限り取り入れる一方、経常経費の抑制に努め、財源の効率的な配分に努めました。

主要施策

 次に基本方針実現のための主要施策について申し上げます。

行財政改革の推進 

 まず1点目は、「行財政改革の推進」についてであります。

 ここ数年の起債の繰上償還の実施や新規発行起債の抑制等により、地方債残高はピーク時の半分以下に減少してきておりますが、今後も少子高齢化対策や各特別会計への繰出金、そして地域活性化のための新たな財政需要も増えてくるものと予想されます。このため、引き続き行財政改革を推進し、行政事務全般における見直しを行うとともに、財政構造の弾力性を示す経常収支比率をはじめとする財政指標の改善を図るべく、歳入歳出の徹底した見直しを図り、健全財政の確立に努めて参ります。また、これまで行財政改革の一環として課の統廃合を積極的に行い機構改革を進めた結果、平成14年度には15課2局あったものが、平成29年度までに7課2局へ統廃合されるに至ったところであります。

 しかし、奄美群島が平成29年3月に国立公園に指定され、更に今年の夏には世界自然遺産への登録が見込まれる状況の中、今後、奄美の観光振興による地域振興や地方創生が叫ばれる中で、次期奄振への取り組みなど、更なる地域振興策や企画力の充実が益々重要になってきているところであります。このような現状の中で、近年の職員数の現状を考えますと、課を新設するには大変厳しい状況ではございますが、今後、増大が見込まれる企画・観光業務に対して、迅速かつ的確に業務を遂行できるように、複数の課で行っていた業務をひとつの課で効率的に行うために「企画観光課」を新設することにしたいと考えているところであります。

 歳入につきましては、村税の適正課税と収納率の向上に努めると共に、平成29年度からふるさと納税サイトへ加入し、返礼品の充実について積極的に取り組み、件数、金額ともに大幅な伸びがありました。平成30年度についても引き続き、ホームページ等を活用した情報発信に努め、財源の確保を図ります。

 また、各種事業の実施にあたっては、国・県の動向を注視しながら、補助事業を優先するほか、村債についても辺地債や過疎債など、できるだけ交付税措置率の高い、有利な起債を導入するなど引き続き後年度負担の抑制に努めます。

 村税等の未収金対策については、重点課題ととらえ、総務企画課、住民税務課、保健福祉課で連携を図り、村民に不公平感のないよう徴収体制の強化を図りながら、収納率の向上による自主財源の確保に努めます。

 歳出については、経費の節減合理化を図り、消費的経費の抑制に努め、特にここ数年上昇してきている物件費の抑制に努めます。

農林水産業の振興による雇用創出と販路の確立による村の活性化対策 

 2点目は、「農林水産業の振興による雇用創出と販路の確立による村の活性化対策」についてであります。

農業の振興 

 農業の振興につきましては、

1.近年栽培を推奨しております、マンゴーや津之輝、パッション、また、園芸作物では、インゲン、カボチャ等の栽培技術指導を徹底し、農業振興を図ります。また、マンゴーとパッションについては、生産組合組織の確立に努め、「果樹の村」としての再活性化を図ります。また、本村の推奨品目として「福元だいこん」、「福元いも」の栽培面積拡大と銘柄確立のため、合同会社と連携して取り組み、農家所得の向上に努めます。

2.基幹作物である、すもも・たんかんについては、今後とも、土づくりのための有機質堆肥や肥料の助成及び苗木の購入に対する助成を引き続き実施し生産量の確保に努めます。なお、村独自の苗木の生産にも取り組む予定であります。

3.鹿児島県の食の安心・安全推進基本計画に基づき、かごしまの農林水産物認証制度におけるスモモの認証取得「K-GAP」を推進し、農家の所得向上と消費者が安全で安心して購入できるよう取り組みます。

4.湯湾釜選果場の運営については、引き続き村直営で行い村内雇用の確保に努めることで、農家の負担軽減を図るとともに、販売については、あまみ農協と連携し、K-GAPを活かした高単価での取引きができるよう努めます。

5.「すももフェスタ」については、村内外において大好評で大きなPR効果があったことから、幅広い年齢層の人たちが気軽に参加できるイベントとなるよう、内容をより充実させて開催に取り組み、新たな商品開発や販路の拡大に努めます。

6.名瀬中央青果市場への集出荷委託事業については、高齢農家の生産意欲も年々向上してきている事から継続実施し、平成30年度については、最多出荷者の表彰や、島内研修会等を継続して開催するなど、生産意欲と所得の向上や高齢者の生きがいづくりにも取り組みます。

7.大和まほろば館については、喫茶販売部門や農産物などの直売所が充実して参りました。今後も村内外への情報発信に努めるほか、「道の駅」構想の実現に向けて積極的に取り組んで参ります。

8.特産品の開発については、特産品開発グループと連携・協力し、特産品の更なる充実を図ります。

9.特産品販売車「大和まほろば号」については、村内外の各種イベント時に出展させておりますが、平成30年度についても引き続き、観光客が多く訪れる野生生物保護センター前や、観光クルーズ船寄港時等に出展させ特産品のPRを行います。

10.農地の維持管理組合等が行う地域活動や営農活動に対し、引き続き支援を行います。

11.イノシシ等による農地への侵入を防止するため、鳥獣被害対策実践事業を活用し、侵入防護柵を計画的に整備して参ります。捕獲については、地元猟友会と連携を図り、箱罠を活用するとともに、緊急捕獲活動支援事業を実施し、農作物の被害防止に努め、ジビエの特産品開発にも努めます。

12.2年目になる合同会社「ひらとみ」については、引き続き農作業受託や特産品販売事業を展開しながら、法人としての自立を目指します。毛陣地区の実証・体験農園ついては、臨時職員を雇用し管理させ、農家の研修の場や、学校・社会教育と連携した収穫体験の実施に取り組むほか、福元地区においては観光農園として整備を進めながら、福元イモの生産拡大に取り組み、地域営農組織と連携し、福元ダイコンのブランド化、高付加価値化を図るため、品種の統一に取り組みます。また、今年度から村単独の耕作放棄地解消事業については、合同会社ひらとみと委託契約を行い、新たな事業として実施し、平成29年度に実施できなかったシルバー人材センター的機能や移住・定住の促進などの業務についても、合同会社ひらとみが効果的に機能するよう庁内で検討を進めて参ります。

13.農業委員や農地利用最適化推進委員による本村農地の最適化を図るほか、農地の利用促進については農地中間管理機構へ遊休農地や耕作放棄地の情報提供を実施し、農地の有効活用に努めます。

林業の振興 

 林業の振興につきましては

1.樹幹注入や枯損木の伐倒、除去を行う里山林総合対策事業を導入し、森林保全や景観保全に努め、森林の公益的機能増進を図ります。

2.特用林産物であるシイタケやシキミの栽培についても種駒、苗木、肥料等の助成を実施し、生産意欲の向上を図ります。

3.有害鳥獣駆除事業や村単独事業によりイノシシ、カラス、ノヤギ駆除を村猟友会と連携して実施します。

水産業の振興

 水産業の振興につきましては

1.離島漁業再生支援交付金を活用し、生産安定による漁家所得の向上に努めます。また、シラヒゲウニの生育環境の向上を図るために試験的にモズクの藻場の造成を行い生育状況の管理を行うとともに、シラヒゲウニやヤコウガイの種苗生産が再開されるよう、関係機関と連携し水産振興に取り組んで参ります。

2.サンゴ礁保全対策事業により、サンゴ礁の多様性を維持し漁場環境保全を図ります。

3.出漁機会の減少対策として、引き続き燃油助成や漁具購入助成を行い漁業者の所得向上に努めます。

4.あまみ漁協大和支所の敷地内に、体験型観光とも連動する水産加工施設を整備することにより、調理体験などを通して魚食の普及や新鮮な地場産魚介類の地産地消に努めて参ります。

商工業の振興 

商工業の振興につきましては

1.村内の商店は、村外消費の増加などにより厳しい経営状況にあるため、あまみ商工会への助成を行い、商工会による経営改善普及指導等を支援します。また、元気度アップポイント事業を継続実施し、村内商店の利用促進を図ります。

2.年々青年団が減少していく中で、連合青年団主催の「ひらとみ祭り」については、引き続き助成を行うほか、開催準備等について積極的に支援を行います。また、昨年度、地域振興推進事業を活用して整備をした板付舟により、伝統の舟漕ぎ競争を支援いたします。

観光振興による交流人口の拡大 

 3点目は、「観光振興による交流人口の拡大」についてであります。

 平成30年度も、奄美群島は国立公園指定後の注目度の高さ、関東・関西からの格安航空路線の就航、また、NHK大河ドラマ「西郷どん」の放送開始及び世界自然遺産候補地として推薦されていることなど、奄美の観光にとって追い風が続く年であります。観光客の増加に対応できるよう受け入れ体制や施設の整備を、新設する「企画観光課」で行うことで効率的な業務の遂行に努め、観光振興による交流人口の拡大に全力で取り組みます。

1.皇室献上品である、すももの更なるブランド化を図りながら、引き続きトップセールスによる、本村の特産品の販売キャンペーン及び観光資源のPRを、鹿児島・関西・関東などで行い、販路拡大や観光客の誘客活動に努めます。

2.奄美パークリニューアル特産品展示施設、奄美空港内に設置される観光発信施設、神奈川県大和市のFMやまと等を活用し情報発信に努めます。

3.あまみ大島観光物産連盟による着地型観光に向けた組織作り(DMO)への連携協力と「あまみシマ博覧会」へ本村の観光商品を掲載し誘客を図るほか、地域に埋もれた観光資源である新たな体験プログラムの発掘に取り組みます。

4.奄美フォレストポリスの管理については、指定管理者との連携を基に、利用者へのサービス向上を図り、村独自の各種イベントの開催やスポーツ合宿等を通して、奄美フォレストポリスの利用促進を図りながら、交流人口の拡大と、経営の安定に努めます。また、奄振交付金リーディングプロジェクト枠(チャレンジ枠)を活用し、世界自然遺産登録後の観光客の増加に対応するため、奄美フォレストポリスの施設の再整備を行います。

5.県の「魅力ある観光地づくり事業」、「地域振興推進事業」を活用し、集落めぐりツアーの環境整備を図るほか、世界自然遺産登録に向け、観光ルートの整備を行います。また、教育委員会と連携し、村内における観光素材の発掘を行い村内観光の充実を図ります。また、世界遺産奄美トレイル大和村ルートの確立についても関係機関と連携して取り組んで参ります。

6.NPO法人による「大和村集落まるごと体験事業」への支援や、特例通訳案内士を活用した訪日外国人の受け入れ体制づくりに取り組みます。

7.交流人口の拡大につながる全国版のスポーツイベントである、ジャングルトレイルやチャレンジサイクル等のイベントについては、今後も開催について支援を行い、村のPR等につなげて参ります。

8.大和村の魅力を発信するため、観光ガイドブックやドライブマップの活用及びホームページでの観光情報掲載を充実させることで、現在ある資源の有効活用に努めます。

9.奄美満喫ツアー等で本村への誘致活動を行い、交流人口の増加及び継続的な交流を図ります。また、東京の和光高校や明治大学、鹿児島国際大学等との交流を継続し、大和村ファンの育成や若者目線での意見を聴取する場を設け、観光振興に活かす取り組みを行います。

10.本村の観光大使の「城南海」さんや「つむぎんちゅ」、「奄美島唄Duoすもも」を活用し、全国へ向け本村のPRやイベント実施についても取り組みます。

11.平成30年度は、大和村制施行110周年の年に当たることから、全庁体制の実行委員会を立ち上げ、記念式典・祝賀会開催に向けて取り組みます。また、招待者については、関東、関西、中部、鹿児島等の全国各地の郷友会に広く呼びかけを行い、里帰りツアー等を企画することにより、一過性ではなく、110周年を契機として村出身者との交流が深まり、Uターン者をはじめ、定住促進につながるよう取り組んで参りたいと思います。

企業誘致と定住促進対策の拡充 

 4点目は、「企業誘致と定住促進対策の拡充」についてであります。

企業誘致の推進

 企業誘致の推進につきましては、大和村企業誘致立地等促進条例の改正を行い、環境整備の充実を図りながら、企業誘致の実現に向けて積極的に取り組みます。

 また、平成30年度は、個人事業者が行う「起業」についても、どのような支援ができるのかについて庁内で検討を進めます。特に、奄振交付金を活用したリーディングプロジェクト推進枠の平成30年度のテーマのひとつである「奄美らしい観光スタイルの構築」において、住宅宿泊事業、いわゆる「民泊」が推奨されておりますので、本村といたしましても、今後の観光客増加による村内宿泊施設の不足を早期に解消するための手段として、民泊事業を起業する取り組みについては、重点課題と捉え、支援を行うために検討を進めて参りたいと考えております。

定住促進対策

 定住促進対策につきましては、これまでにも村独自の多くの施策を実施し、若干ではありますが効果も現れてきていると思いますので、引き続き各種定住促進施策を実施し、大和村まち・ひと・しごと総合戦略で設定した、将来目標人口の実現に向けて、各種施策をさらに強化して取り組みます。

1.高校生通学バスの全額助成をはじめ、出産祝金、育児助成金、新築住宅助成金、里親助成金、今里親子留学助成金、専門学校通学助成金等の交付を引き続き行い子育て支援に取り組みます。

2.人口減少対策として、転出した村出身者のUターンを促進するため、奨学金利用者を対象として、大和村へUターンした場合に返済免除を行う制度づくりを行います。

3.住宅の確保については、定住促進住宅1棟を新築するほか、空き家を活用することで、住居の確保に努めたいと思います。

4.公営住宅については、「大和村公営住宅等長寿命化計画」により年次的に修繕等を行いながら住居の安全性の確保に努めます。

5.個人が行う空き家改修に対する助成制度を継続実施するとともに、新たに現在住んでいる住宅についての改修助成制度も併せて行い、集落内空き家の解消と有効活用、転入者の住居の確保、村内居住者の転出抑制に努めます。

6.平成29年度から実施しております、村営住宅家賃助成制度を引き続き実施し、転出抑制に努めるほか、昨年、全入居者を対象に行ったアンケートの意見を参考に、入居者に快適な住環境を提供するため、平成29年度に実施したシャワー設備の整備に続き、平成30年度においては、入居年数が古い方から優先して、年次的に畳等の改修を実施いたします。

7.本村在住のIターン者から本村の魅力や不足している事などに対する意見を聴取する場を設け、定住促進に活かす取り組みを行います。

子育て支援の推進

5点目は、「子育て支援の推進」についてであります。

全ての村民が安心して、生きがいのある生活を送るには、健康が大切であります。そのために村民の健康管理の支援を行うとともに、子育て支援を拡充するほか、子どもの学習意欲向上のため教育環境の充実に努め、人間性豊かな人づくりに努めて参ります。

1.平成29年度から実施している0歳から1歳の子どもを受け入れる小規模保育を継続し、大和村に住んでみたいと思えるような環境を整え、子育て支援の強化に努めます。併せて、村外の認可保育施設等を利用する保護者に保育料の助成を行い、子育て支援の充実を図ります。

2.平成29年度から準要保護世帯と一般世帯への就学援助費を増額いたしましたが、平成30年度からは、準要保護世帯の学校給食費の全額助成を行い、更なる子育て支援の強化に努めます。

3.乳幼児から高校卒業時までの医療費無料化を引き続き実施し、安心して子育てができる環境の整備に努めます。

4.少子化対策は重要な課題でありますので、引き続き延長保育や土曜保育を実施するほか、放課後児童クラブへの助成を行うとともに、村単独の出産祝い金や育児助成金を支給し子育て支援を行います。

5.外国語に親しみ、語学力を高めるため、小学校の外国語の教科化に向け、従来のALTの活用や地域の人材の活用も図りながら、外国語の授業の充実に努めます。

6.学校教育の補完的役割を目的として、学ぶ機会を増やし、子ども達の可能性を更に伸ばすことと、保護者の負担軽減を図るため、離島にいても都市部と同等の教育を受けられるように、平成30年度についても、インターネットを活用した学習塾の更なる充実に努めて参ります。

7.未来に羽ばたく「大和っ子」を育むため、児童生徒が郷土の自然や文化等にふれる体験活動を支援する「大和っ子スクール」の実施や、子ども達が、本村の地域や社会について主体的に考え、村政への関心を高めるため、子ども議会を開催いたします。

8.公民館講座については、防災センターを拠点として生涯学習の推進に努めます。また、村民の学ぶ機会を増やすため新たな講座の開講についても検討をいたします。

9.多くの村民が参加できるスポーツイベント等の開催により、村民の健康増進に努めます。特に、年々村内外からの参加者が増加し、一大イベントとして定着している「まほろば大和ウォーキング大会」についても、継続して大会の充実に努めます。

10.本村の伝統文化や伝統芸能に対する意識を高めるため、様々な機会を捉え、伝承や保存活動に努めます。

11.本村の歴史、民族、文化・文化財等の管理・保存や情報発信の拠点となる施設の建設に向け、調査を行って参ります。

12.県指定文化財である、群倉の保存については、屋根葺き替え用のリュウキュウチクを確保し、安定的な資材の確保を行いながら、葺き替え技術の伝承のため後継者育成について取り組みます。

13.各学校の校舎の危険箇所については、随時、点検を行い、修繕等を実施し、適正管理に努め児童生徒の安全確保を図ります。

14.学校現場での問題解決のための支援方法の対応を図ることで、児童生徒の健全育成に資するため、新たに、県の補助事業である「スクールソーシャルワーカー活用事業」を実施いたします。

15.平成30年度は、大島地区生涯学習推進大会及び広域文化祭が本村で開催されることから、受け入れについて全庁体制で取り組みます。

道路交通網、情報通信網、生活環境の整備促進 

 6点目は、「道路交通網、情報通信網、生活環境の整備促進」についてであります。

生活の基盤である道路交通網や情報通信体系、集落内の生活環境の整備等については、本村の活性化に最も重要な社会基盤であるため、更に整備の促進を図ります。

道路交通網の整備 

 道路交通網の整備については

1.本村の農業拠点である福元地区や奄美フォレストポリスへのアクセス道路である、村道大棚名音線道路改良事業の事業促進を図り、利便性の向上に努めます。

2.市町村間の観光振興の連携を図るため、新たに奄美フォレストポリスから宇検村へと通じる村道福元湯湾線の道路改良工事を行い、地域間の交通の利便性向上を図ります。

3.橋梁点検に基づき、老朽化した大棚橋の改修工事等を行うとともに、国が定める橋梁メンテナンスに努め、施設の安定化を図ります。

4.村道における舗装の路面性状調査を行い、今後の舗装修繕計画を策定して参ります。

5.村道等の除草や路面補修等の維持補修に努め、安全で快適な通行を図ります。

6.主要地方道名瀬瀬戸内線の宮古崎トンネルの早期完成へ向けた協力、大金久・戸円間のバイパス整備が早期着工できるよう用地の調査を行うなど関係機関と連携して取り組んで参ります。

7.村内の県道全線を権限移譲により維持管理を行うことで、円滑な交通確保と道路環境の美化に努めるとともに、村内雇用の確保を図ります。

情報通信網の整備

 情報通信網の整備については

1.光ケーブル高速通信網の整備については、近隣市町村と共同で平成29年度から2カ年間の計画で環境整備を進めており、平成29年度においては東部地区、国直から大金久までが整備されました。引き続き、平成30年度は西部地区、戸円から今里までと福元地区の整備を行い、村内全地区の光ケーブル高速通信網の整備を行います。

2.奄美FMについては、多くの村民が聴取する情報源として大変有効な手段であるため、広報やまとラジオ便の活用など、身近な生活情報や災害時の防災情報等、村の情報を積極的に提供し、村の広報・PRに努めます。

3.広報やまとの更なる充実や、防災行政無線等による広報活動、SNS等を活用し、効果的な情報発信に努めて参ります。

4.懸案事項となっておりました、村のホームページも平成29年度に、「見やすさ」、「使いやすさ」、「探しやすさ」を追求し、新たな形でリニューアルいたしました。今後は、よりリアルタイムで、より魅力のある、効果的な情報の発信に努めます。

生活環境の整備 

 生活環境の整備については

1.住環境及び自然環境保全の観点から、生活排水及びし尿処理対策として、農業集落排水事業により東部地区と中部地区の早期完成を目指して、衛生的で快適な生活環境整備を進めるとともに、供用開始地区における加入率の向上に取り組みます。また、西部地区の集落排水施設については、平成29年度に最適化整備構想を策定いたしましたので、平成30年度は実際の整備計画を策定し施設の長寿命化を図ります。

2.簡易水道事業につきましては、国が実施している施設の機能強化に資する補助事業を導入するため、大和地区、戸円地区、名音地区、今里地区の事業認可を統合いたします。

3.ごみの分別収集を行い、資源ごみのリサイクル促進を図り、ごみの減量化に努めます。また、環境保全の面から関係機関と連携し、車輌の放置防止やごみの不法投棄防止に努めます。

4.集落内の野良猫対策につきましては、TNR事業を継続して実施いたします。平成30年度については、国直集落から大和浜集落を対象に行い、集落周辺の環境衛生の向上と、世界自然遺産登録地にふさわしい集落環境の整備を図ります。また、ノネコ対策についても関係機関と連携して推進いたします。

5.海岸漂着物回収事業を継続して行い、海浜の景観整備を図り、環境向上に努めます。また、今年2月頃から奄美群島各地の海岸で問題となっている油状漂着物対策については、引き続き関係機関と連携を図り対応に努めるほか、除去作業については地域住民の協力もいただきながら海岸景観の保全に努めて参ります。

自然保護に関する取り組みに 

 自然保護に関する取り組みについては

1.環境省を中心に、鹿児島・沖縄両県をはじめ群島内各市町村と連携して、世界自然遺産登録の早期実現に向けて取り組みます。

2.奄美野生生物保護センターや奄美自然体験活動推進協議会等と連携し、自然保護思想の普及啓発に努めます。

3.植生破壊等による生態系への被害を防止するため、継続して、ヤギ被害防除対策事業によりノヤギの駆除を実施するほか、ノイヌ、ノネコ対策についても関係機関と連携して取り組みます。また、希少種の生息を脅かす、外来種については関係機関と協力し駆除作業を行います。

4.特別天然記念物であるアマミノクロウサギの飼育展示施設の建設については、平成30年度は、より具体的な検討を進めるため、有識者等の意見を聴取し、実現に向けて取り組んで参ります。また、併せて、傷病希少動物の保護や生態観察のための整備についても、関係機関と連携を図り検討を進めます。

安全・安心な大和村づくり 

 7点目は「安全・安心な大和村づくり」についてであります。

福祉の充実 

 福祉の充実のために

1.診療所をはじめ県や健康づくりリーダーなど関係機関と連携して、各種検診受診の向上を図るとともに、健康教育及び訪問指導の強化や個人レベルでの健康づくりの意識の向上など、健康増進をサポートできる環境づくりに努めます。また、今年度も昨年度同様に各集落で健診を行うなど、特定健診受診の向上に努めます。

2.介護保険については、平成29年度に第7期介護保険事業計画を策定したことから、包括支援センターを中心に、集落介護予防教室やタラソ利用助成など健康増進活動を実施し、村民の介護予防意識の向上に努めます。

3.介護支援事業所・国保大和診療所等と連携を密にしながら、訪問指導や健康相談等を充実し、個々の健康意識を高め医療費の抑制に努めます。4.福祉の充実と、高齢者等の安全・安心な生活支援、在宅訪問サービス等の充実・強化を図ることと併せて、社会福祉協議会の運営の効率化を図るためにも事務所を、福祉センターへ一体化することについて、社会福祉協議会と協議を行って参ります。

5.高齢者の社会参加を促進し、健康寿命を延伸するため、老人クラブへの育成補助及び各種大会への参加を支援します。

6.大和の園については、地域に信頼される施設として、職員の資質向上のための研修等を重ね、入所者が受けたい介護福祉サービスの提供を行うと共に、入所者の身体機能の現状維持や悪化防止を図るため機能訓練等の充実に努めます。また、施設が老朽化しているため、災害等を考慮し、入所者が安全・安心に生活できるよう施設の移転等について検討を行います。

7.住民主体の地域福祉を推進するため、これまでの地域支え合い活動の検証を行うなど、集落の実情にあった住民主体の取り組みを支援いたします。また、平成30年度は長寿社会づくりソフト事業を活用し、スマートフォンを活用した新たな地域の見守り体制を構築するための運用について検討を行って参ります。更に、新たな生活支援を構築し、暮らしやすい環境整備に努めます。

8.障害者等の行き場づくり事業に対し、継続して支援を行い活動の充実に努めます。

9.高齢者の自主的な健康づくりや社会参加活動に対して、ポイントを付与し、高齢者の健康維持や介護予防への取り組みを支援する、元気度アップポイント事業を継続して実施いたします。

10.地域医療については、大和診療所を中心として、医療体制の充実に努め、地域包括支援センターと連携し村民の健康増進を図ります。

11.平成30年度は、本村において大島地区の民生委員・児童委員大会が開催されることから、福祉の向上につながる大会となるよう受け入れ準備を進めて参ります。

防災力の強化に関する取り組み 

 防災力の強化に関する取り組みとしては

1.村民の防災意識を高め災害時に迅速・的確に行動ができるように、消防や集落、各種団体と連携し、全村民を対象とした総合防災訓練を防災センターを活用し、関係機関と連携して実施いたします。

2.これまでに整備してきた、防災行政無線、緊急速報メール、衛星携帯電話等を有効に活用できるよう、訓練を重ねるとともに、関係機関との連携強化に努めます。

3.本村の自主防災組織が、緊急時に効率的に機能できるよう組織の育成・強化のために、自主防災組織が主体となった防災訓練の実施について、大和消防分駐所と連携して取り組みます。

4.災害時の避難施設である集落公民館等については、避難所としての防災機能の向上が図られましたが、今後は災害備蓄品等の配備や、高台避難所について年次的に整備できるよう検討して参ります。

5.災害から村民の生命・財産を守り、安全・安心に暮らしていけるように、全国的に発生している、豪雨や大地震での自然災害を教訓に、大和村地域防災計画の見直し等を行い、災害に強い村づくりに努めます。

6.平成30年度においては、鹿児島県消防協会大島支部消防操法大会が本村の奄美フォレストポリスを会場に開催されることから、万全な受け入れの準備を行い、大会開催を機に本村消防団の消防技術の向上と消防団活動の充実に取り組み、安全・安心で災害に強い村づくりを推進いたします。

7.急傾斜地崩壊対策事業や高潮対策事業については、継続事業の事業促進を図り、村民の生命・財産を守ります。

むすび 

以上、村政の基本方針と主要施策の概要を申し上げました。私も3期目にはいりましたが、目標とする施策の成果は、まだ道半ばであります。これからも初心を忘れることなく本村の発展のために全力を傾注して参りたいと考えております。併せまして、世界自然遺産登録を千載一遇のチャンスととらえ、地域資源を活かしながら本村の活性化に着実につながるよう取り組みを進めて参りたいと考えております。

平成30年度も厳しい財政状況ではありますが、大和村まち・ひと・しごと創生総合戦略に掲げた「小さくとも光り輝く村」を目指し、効率的な予算執行のもとで、所期の目的を達成すべく、全身全霊、全職員が知恵を出し合い、村民が主役であることを第一に、村民とともに夢を持ち、明るく心豊かなまほろば大和の創造を目指し取り組んで参ります。

そして、先人が築き上げた功績を守りながら、「豊かな自然や伝統文化」を継承し、後世に残していくための施策を講じて参りますと共に、大和村の基本理念である「自然と共生し、安心して住みよい村づくり」を実現するために全力で取り組んで参る所存であります。

これからも、村政の運営については、村民の立場に立って行うことを基本とし、施策実現のために全力を傾注して参る所存でございますので、村議会並びに村民の皆様方の更なるご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げまして、施政方針といたします。

 

平成30年3月6日

大和村長 伊集院 幼

お問い合わせ

大和村役場企画観光課

〒894-3192 鹿児島県大島郡大和村大和浜100番地

電話:0997-57-2117

ファックス:0997-57-2161

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